長屋を改装して海外マンガカフェに!?大阪・谷町六丁目「書肆喫茶mori」に行ってみた。
「バンド・デシネってどこで読めるの?」
ぼくがBDファンであること告げると8割の方からこう聞かれます(残りの2割は「はぁ…」)。
BDを読むことができる場所……明治大学の米沢嘉博記念図書館や国会図書館など所蔵している図書館もありますが登録が必要だしどこか堅苦しい…。大型書店であればアメコミ棚の隣なんかにちょこんと置いてあることもありますが、シュリンクがしてあることが多いし、裸で置かれていてもその重量故気軽に立ち読みができるものでもありません。
BDを買うことができる場所は今の時代少なくないでしょう。都内であれば渋谷TSUTAYAや新宿紀伊国屋、池袋丸善ジュンク堂などの大型店舗であれば取り扱っているお店もありますし、何より今はamazonなどネット書店で買うことも可能です。
しかし日本のマンガとBDの大きな違いがここで問題になります。
それが「値段」です。
日本の少年マンガが約500円、青年マンガが約800円程度なのに比べてBD他海外マンガは、(ここ最近値段が抑えめとは言え)一冊2000円を超えることも少なくありません。
常日頃からBDに触れている層ならまだしも、なんとなく「BDってものがあるらしい、ちょっと読んでみたいなー」くらいの潜在的な読者層が2000円の本をぱっと手に取るのは難しいでしょう。
今、BD・海外マンガ界に求められているのはBDを「買える場所」ではなく「読める場所」なのです………多分。
ということで本題です。
先日、大阪は谷町六丁目にある海外コミックブックカフェ「書肆喫茶mori」さんにお邪魔してきました。
2019年7月にオープンした「書肆喫茶mori」は日本に数少ない海外マンガ専門のブックカフェです。明治時代に作られたという長屋を改装して作られた店内はモダンな雰囲気もありながら、当時の柱や梁がそのまま残されている部分も多く、木のぬくもりを感じます。
店内では海外マンガを読みながら店主お手製のロシア料理やケーキを楽しむことができ、そちら目当てに来店されるお客さんも多いのだとか。
メニューはこちら。
これ以外にも休日にはお知り合いのパティシエが作られたケーキが提供されることがあるんだとか。
ちなみにぼくは、黄桃とオレンジのタルトをいただきました。め~~~ちゃおいしい!!!
…食事も非常に魅力的ですが今回のメインはやはり海外マンガ。
「書肆喫茶mori」の名物とも言える壁一面の海外マンガ棚の写真がこちら。
ひえ~~~~!!!
2階までぶち抜きの壁を埋め尽くす一面の海外マンガ…!
壮観ですね……。
海外マンガの魅力のひとつとして真っ先に挙げられるものとして、やはりグラフィック面、絵画的な魅力が挙げられるでしょう。その魅力をしっかりと伝えるために表紙が見えるように本を並べているそうです。
ちなみに「書肆喫茶mori」さん、2階があります。
日が暮れかけだったので少し暗いですが、お昼時は日光が入り込んで気持ちよさそう。
こちらの和室は海外マンガや文学の読書会など、コミュニティスペースとしても使われているそうです。
海外マンガを買える場所は数あれど、これだけの海外マンガを読める場所はなかなかありません。
「気になる本があるならつべこべ言わずに買え!」と言うことは簡単ですが、まずは海外マンガの裾野を広げるところからだと思うのです。
ということで関西に在住の方、関西を訪れる予定がある方は「書肆喫茶mori」に立ち寄られることを強くお勧めします。
書肆喫茶mori
06-7501-6763